【結論】「男に追わせろ」VS「自分で行け」どっちが正しいの?

記事更新日: 2021/02/08

ライター: 川口 美樹

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川口 美樹LoveBook編集長

恋愛・結婚・パートナーシップについての匿名相談が好評。マッチングアプリや結婚相談所業界の裏側にも精通し、Twitterのフォロワーは1万人を越える。

 

▼フォロワーさんからのご相談

美樹さん、こんばんは。

アリスと申します。

いつもキレ味の良いコメント、参考にさせていただてます。

私は恋愛ベタなんですが、過去に失敗してきたことから色々と調べていくうちに自己肯定感やメス力、自分で自分を大切にすることなど知っていきました。

美樹さんもその過程で知りまして、Lovebookもツイートもいつもためになるものをありがとうございます。

 

そんな中、一つどうしても気になることがあります。

それは美樹さんの言う「男性の狩猟的な本能は嘘である」論と、女性アドバイザー(私は神埼メリさんとkanaさんを参考にしています)のいう「女性は追いかけられるように仕向ける方が良い」論が、真逆だなと思っています。

特に、メス力と呼ばれるものは「好きと伝えるのはたまに、ご褒美程度。言い過ぎると彼はお腹いっぱいになってしまう」と解釈しています。

これらに対して美樹さんはどのようにお考えになりますか?

川口

「男性の狩猟本能を掻き立てるために、追われるように仕向けよう」という理論は、僕は「良くない」と考えます。

川口

ただ、その理論と僕の主張と、解決したい根っこの問題は同じだと思っています。

「男の狩猟本能」が全くアテにできないワケ

まず”男の狩猟本能うんぬんかんぬん”が「良くない」と考えるのは、単純に

  • 狩猟本能が弱いオスの個体もいる
  • メスにも狩猟本能がある

からです。

"男の狩猟本能"系の文脈では、「太古の時代、男は狩に出かけ、女は採集と子育てを」みたいなことが必ず言われますよね。

でも、オスにもおとなしくて狩に向かない個体もいただろうし、メスにも運動神経や俊敏性が高い個体もいたはずです。

全ての個体に100%当てはまるわけがないなんて、ちょっと頭を使えばわかることです。

米大陸全域で発掘された同時代の墓の調査結果も見直した。

その結果、大型動物ハンターの30~50%が女性だった可能性が明らかになった。

引用元:『男は狩り、女は採集と限らない 古代に女性ハンター

「男性脳・女性脳」も全くのデタラメ

加えて知っておくべきは、男性脳・女性脳の信憑性の薄さです。

日本でも「女性は共感脳で、男性が問題解決脳」といったような論拠から、さまざまな説が展開され本も売られていますよね。

でも実は科学の分野では、男女差よりも個体差の方が明らかに大きいことがすでにわかっており、とっくの昔に「神経神話」として語られている話です。

「男性脳・女性脳」根拠になった論文も、実験に使われた人数が少なすぎて「普遍的な事実」とは全く言い難いものでした。

たとえば、2009年、OECD(経済協力開発機構)が公表して、有名になった「神経神話」“Neuromyths”には、「人間の脳は全体の10%しか使っていない」「右脳人間・左脳人間が存在する」「脳に重要なすべては3歳までに決定される」「男性の脳と女性の脳は違う」などが挙げられている。

引用元:『「男脳」「女脳」のウソはなぜ、拡散するのか

日常生活における恋愛の優先度はかなり低い

さらに言うと、20代の恋愛に対する日常生活における恋愛の優先度は7位に位置しています。

今の恋愛は、多くの人にとって「面倒なもの」になっています。

ただでさえ面倒だと感じているものに、「狩猟本能を掻き立てさせようとされる」わけですから、苦痛以外の何者でもありません。

その証拠に、結婚相談所を代表する婚活市場においては、自分から積極的に仕掛けに行く女性が、真面目で誠実ですてきな男性をゴリゴリ捕まえています。

一方で、相手に追わせようとする女性は、自分からは何もしないわけですから、ことごとく成婚できずにいます。

「結婚」というフィールドで勝っているのは「狩れる」女性の方なのです。

「男に追わせろ」論に一定の効果がある理由

川口

でもじゃぁ、男に追わせろ理論が一定の効果や評判を集めているのはなぜなのでしょうか?

これに対する僕の見解は、「女性の身勝手な"好き好きビーム"が抑制されて、それに抑圧を感じる男性の気持ちが軽くなるから」だと考えています。

要はメンヘラ化しにくくなるってことですね。

「男に追わせろ」=「自分がうざくなるのを防げ」

例えば、神崎メリさんの『ど本命の彼から追われ、告られ、秒でプロポーズされる!秘密の「メス力」LESSON』には、

女性が会いたいと伝えるほど、男性は「あ、この子俺にベタ惚れなんだ」と安心し、男性の狩猟本能が鎮火する、だからそんなに頻繁に使うな

といった主旨の主張がなされています。

でもあれは、もっと単純な話で、「好きな人同士なら会いたいのが普通でしょ」という思い込みのもと、頻繁に会いたくない人に、頻繁に会おうとすれば嫌われるという、ただそれだけの話です。

川口

「狩猟本能が鎮火する」というよりも、単純にうざいんですよね。だから冷めるんです。

それを神崎さんは「(頻繁にやられるとうざがられるだけだから)会いたいは小出しにせよ」と優しく教えてくれているわけです。

どっちの主張も解決したい問題は同じ

ここからは僕の勝手な憶測ですが、神崎メリさんは意図的に「狩猟本能」というわかりやすい言葉を選んでいる気がします。

その方が、僕みたいに

  • 「あなたのそのスタンスめちゃくちゃ自分勝手ですね」とか
  • 「相手の立場に立って物を考えた方がいいですよ」とか

読者が傷つくような、ひどいこと言わなくて済むからです。

要するに、自分の"好き好き身勝手オーラ"で自爆する女性たちに、

  • 僕は「相手の立場に立て」というグッサリど直球での解決を
  • 神崎さんは「男に追わせろ」というやんわり変化球での解決を

試みようとしていて、そのアプローチに違いがあるだけで、言ってることは同じだと思うんですよね。

「マーケティング上の戦略の違い」が両極端な意見を産む原因

川口

で、こっからが本題なんですけど

なんでこんなに意見が両極端に別れるのかというと、マーケティング上の戦略の違いがあるからです。

「愛され女子」が人気なのは「楽」だから

「愛され女子」とか「溺愛論」みたいな言葉が使われるのは、シンプルにそれが「売れる」からです。

消費者が求めるから売れる。シンプルですよね。

僕みたいに「人格から見つめ直せ」みたいなことを言っちゃうと、難しそうだし大変そうだから売れません。

ダイエットと同じで、腹八分目・運動して・寝ろという王道を守れない人が多いから、「ズボラな私でも痩せられた"ながらダイエット"の秘訣」みたいな簡単で楽そうな物が売れるんです。

神崎メリさんのマーケティングセンス

神崎メリさんのマーケティングセンスは、そういった「楽して幸せになりたい」層に

  • メス力
  • おクズ様
  • プロおかん

といったキャッチーなフレーズを使って、新しい気づきとわかりやすさ、楽しさを提供することで、巷に溢れる溺愛論との差別化を図ったところにあると僕は思います。

「女が追われる恋愛」では結果が出なくなってきた

逆に僕が狙うターゲット層は、そういう「わかりやすいノウハウ」で結果が出なくて、あれ、おかしいな?って思ってる層です。

この層のマーケットは、わかりやすいものに食いつく層よりも、明らかに人数が少ないんです。

川口

普通に商売をやろうと思った時に狙わない層なんですね。

ではどうして僕が、「売れないマーケット」で勝負してるのかと言うと、他でもなく「売れてる分野のノウハウで結果が出てない」からです。

男性が「追う」のに疲れてしまった

昔は、男に追わせろでも良かったんです。国も企業も元気で、男に「追う余裕」がありました。

でも今は違います。男はもう追わないんです。めんどくさいんです。

そして「追える」女性がしっかりと結果を残しています。

この裏側には

  • 結婚したがっている男性より、結婚したがっている女性の方が多い、という割合の差
  • 男性が昔ながらの「男性主体で進める恋愛」のジェンダーロールに辟易してきている
  • 「狩れる」男性は、結婚する気がない遊び人がほとんど

といった理由があります。

「そばにいて安心できるかどうか」が大事

また「婚活実態調査2020(リクルートブライダル総研調べ)」によれば

新型コロナウイルス感染症流行により、結婚相手に求める条件に変化。「経済的安定」に加え、「長時間一緒にいても苦にならない」など、“パートナーとの距離感”への関心が高まっている

こともわかっています。

川口

「そばにいて安心できるかどうか」が大事なんです。

 

もう、追うとか追われるとか、どうでもいいんですよ。

川口が狙うマーケティング上の「5年後のポジション」

これだけ男女平等だと叫ばれていますが、恋愛市場にはまだ浸透しきっていないようです。

仕事大好きバリキャリ女性でも、「王子様にリードされたい」って思ってるわけですからね。

このジェンダーロールの矛盾が可視化されるまで、あと早くて5年、遅くて10年かかると予想しています。

僕が多くの恋愛のプロたちと真逆のことを言うのは、今とは真逆の正攻法が流行る方にBETしているからです。

その賭けに勝てれば、「あの人はもう5年も前からずっと同じこと言い続けていた」というポジションを確立できるわけですね。

マーケティングの戦略が違う、というのはそういう意味です。

「男に追わせる」か「自分で行く」かは自分で決めろ

そういう市場の背景があるため、僕は「人格からやり直せ」という内容の本を『イマドキ男子の神トリセツ』というタイトルで売り出すことになったわけですね。

この『イマドキ男子』が、先述の変化してきた男性の恋愛観のことを指しています。

ここを攻略するのは、溺愛論でも愛され術でもなく、あなたの人間性ですよと訴える。

それが二冊目の狙いです。

というわけで、

  • 科学的な論拠にも乏しく
  • 今後「いまの溺愛テク」が通用しなくなるとの見立てがあり
  • 『イマドキ男子』には人気が出なさそうだから

僕は「男に追わせるように仕向ける」論を「良くない」と主張している、というわけです。

 

  • 今のマーケットを取りに行くのか?
  • 未来のマーケットを取りに行くのか?

それによって、

  • 前者は「男に追わせろ」といい
  • 後者は「お前が行け」という

今は恋愛市場も過渡期で情報が錯綜します。

「追いたい」男性もいれば、「追うとか追わないとかどうでもいい。そういうのは求めてない」男性も混在しています。

川口

この中から何を選択し、どう活かすのかはあなた次第でもあり、相手次第でもあるんですよね。

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