川口 美樹LoveBook編集長/婚活の鬼コーチ
恋愛・結婚・パートナーシップの専門家として書籍の出版やTVに出演。
マッチングアプリや結婚相談所業界の裏側にも精通。Twitterのフォロワーは1.5万人。(プロフィールページ)
Twitterのフォロワーさんからこんなご相談をいただきました。
はじめまして。
いつも楽しくツイート見させていただいております。
相談なのですが、どうすれば好きな人に期待しなくなるでしょうか。
人に期待するのはダメなことだとわかっているし、好きならこうするはずという自分だけの価値観を押し付けるのは良くないし、価値観が人それぞれということもわかっているつもりです。
常に意識しているつもりですがなかなかできません。
よろしければアドバイスをお願いいたします。
リリ
わかる〜。頭ではわかってるんだけど、実際やるとなると難しいんですよね
今回のご相談は極めてシンプルなご相談ですが、非常に重要な質問です。
「他人に期待しない生き方」は幸福に生きるために必要不可欠です。
川口
しかし、ほとんどの人がその本質を見誤り、実践する事ができていません。
「他人に期待しない生き方」はよく次のように誤解されます。
どうせ誰も助けてくれない、どうせ何をやっても変わらない、私は愛されない人間なんだ。
だからは私は誰にも何にも期待しないで生きているんだ。
「他人に期待しないこと」は、人に頼らずに一人でなんでもやろうとすること、ではありません。
こういう人は、心の奥底には「助けて欲しい、変えたい、愛されたい」という欲求があるので、むしろめちゃくちゃ期待していると言えるでしょう。
期待しない生き方はこの生き方とは真逆です。
他人に期待しなければしないほど、他人を大事にするようになります。
かずみん
え、どうして他人に期待しないことが、他人を大事にすることになるんですか?
川口
そこには、この世の中を支配する【原理原則】が関係しているんだ。
リリ
原理原則?
この記事では、その辺りの解説も含めて、どうしたら「他人に期待しない人生を送れるようになるのか?」しっかりと紐解いていきたいと思います。
このページの目次
川口
最初に、「なぜ他人に期待してはいけないのか?」の解説から始めましょう。
他人に期待する生き方を選択すると、人生はハードモードになります。
その一番の理由は、この世の中に「他人は自分の思い通りに動かない」という原理原則があるからです。
他人は自分の思い通りには動きません。
川口
よく「他人と過去は変えられない」と言いますが、本当にその通りだと思います。
その原理原則に反して、「他人に期待する生き方」を選択すると、あなたの人生にとって大きな損失になります。
細かくあげればキリがないですが、コレだけでも人生を生きていくのがしんどくなるのがよくわかると思います。
逆に「他人に期待しない生き方」を選択すると、コレらのデメリットがひっくり返り、人生がとてもいきやすくなります。
具体的にどういうことか解説していきましょう。
まず、世の中や他人に期待しない前提で生きていると、他人の気遣いや思いやりに感謝できるようになります。
例えばカップルの記念日に、彼氏から彼女にプレゼントがあったとします。
この彼女が「今年はどんなプレゼントをくれるのだろう?」と期待していると、期待ハズレなプレゼントが来た時にガッカリしてしまいます。
しかしプレゼントを全く期待していなければ、どんなプレゼントであっても「もらえたこと自体」に喜べるのです、
期待する彼女
う、う〜ん…(思ってたのと違うけど)ありがとう
期待しない彼女
うわぁ!すごい嬉しい!!ありがとう!!
川口
どちらか人間関係が良くなりそうか、比べるまでもありませんね。
このように相手への期待を下げておくと、相手のパフォーマンスが低くても「想定通り」だし、相手のパフォーマンスが高いと「ボーナス」に感じやすくなるのです。
また、他人への期待値が高いと、「やってくれなかったこと」に目が向くようになります。
期待する妻
少しは家事手伝ってよ!何にもやってくれないじゃない!
期待する夫
なんだよ、こっちは仕事で忙しいんだ。家事は君の仕事だろ!
夫にイライラする妻は日本全国にいますが、このようなスタンスで夫を見ていれば、当然夫婦仲は険悪になります。
最悪離婚に発展することだってあるでしょう。
かずみん
え、でもこれは家事をやらない夫が悪いんじゃ…
川口
でも、その夫を選んだのは紛れもない本人なんだよね
かずみん
う…た、確かに
逆に他人への期待値が低ければ、相手の「良いところ」に目が向くようになります。
期待値が低いので、相手に求める基準も下がり、「やってもらって当たり前」が「やってくれてありがとう」に変わります。。
期待しない主婦
今日もお仕事頑張ってきてくれてありがとう!
そっちも家事大変だったでしょ。何か手伝うことある?
このように「良いところ」に目が向くようになれば、当然不平不満も減ります。
すると相手もこちらといる時間を心地よいと感じるようになり、人間関係は良くなります。
リリ
確かに、こちらのスタンスが変われば、相手が変わることもありますよね!
最近のコロナ禍で、緊急対応でストレスフルな仕事を任された人も多くいると思います。
川口
僕もそのうちの一人でした。
あなたはその時、周囲の人間に
川口
なんであいつら何にも手伝わないんだよ!!
俺だけ忙しくなって馬鹿みたいじゃないか!
と思ってしまった瞬間はありませんでしたか?
しかし、これでは他人に期待しまくりな人生です。
「他人は自分の思い通りに動かない」のがこの世の法則なのであれば、こういう時は自分が動いてプロジェクトを完遂させることにフォーカスしましょう。
大事なことは、
川口
どうしてやらないんだ!
と怒るではなく、
川口
どうしたら気持ちよく動きたくなるだろうか…?
と考えることです。
大抵の場合、人が動かない時は、「動かないのではなく、動けない時」、つまり「何をどうしたらいいかわからない時」なんですね。
であれば「何をどうしたらいいか(他の人よりは)わかっている」自分が、人に頼って動かせば良いのです。
などなど、全方面の協力を得ながら「自分が動いて」問題解決に向かえば良いのです。
他人に期待せずに仕事を行うと、どうしてもオーナーシップが必要になります。
結果として責任のあるポジションを取らざるを得なくなります。
職責としては重くなりますが、とる責任が大きくなる分スキルや能力が上がり、職業人として給料も周囲からの評価も上がっていくのです。
このように「他人に期待しない生き方」を選択すると
ので、幸福度が上がるというわけです。
では具体的にどのように「他人に期待しない生き方」を実践していけば良いのでしょうか?
ポイントは次の3つです。
他人に期待しないこと=他人を尊重することです。
人にはそれぞれ独自の考え方・価値観があり、それによって人の言動が決定しています。
そこで、相手が自分の思い通りに動かなかった時は、「自分とは違う考え方や価値観があるはずだ」と考えるべきです。
かずみん
こうやって相手の立場になって考えてみると、なぜその人がそうするのか?が見えてきますよね。
アドラー心理学に「課題の分離」という考え方があります。
課題の分離とはすなわち、「その選択の最終的な責任を引き受ける人間以外は、その選択に口出しをしない」ことを指しています。
はその人の課題であり、自分の課題ではありません。
川口
その人が抱えている課題は、他人がとやかくいう問題ではないのです。
あらゆる対人関係のトラブルは、他者の課題に土足で踏み込むこと──あるいは自分の課題に土足で踏み込まれること──によって引き起こされます。課題の分離ができるだけで、対人関係は激変するでしょう。
引用元:「嫌われる勇気」(ダイヤモンド社)より
リリ
でも、その通りだとすると、相手に何も要求せずに我慢するということになりませんか?
川口
いや、それは誤解だね。
課題の分離の本質は、相手に要求するのを我慢することではなく、「相手が積極的にそうしたくなるように働きかけること」にあります。
勉強しない子どもに親が「勉強しなさい!」と言うのは、自分の子どもに賢くなってほしい(=バカな子どもの親でいたくない)という期待があるからです。
しかし、勉強しないことで最終的な不利益を被るのは子ども自身です。
ここで、親は子どもの課題を自分の課題にしてはいけません。
ただコレは、親として「子どもがバカになるのを黙って見ていろ」と言っているわけではありません。
親としては、「勉強しないことのデメリット」を語ったり、自ら勉強する姿勢を見せて勉強の楽しさや重要性を伝えることは可能です。
しかし、それらの努力をした結果、子どもが勉強することに期待をしてはいけないということです。
かずみん
相手に何も期待しなくなる、というのはなんだかドライで寂しい気もするのですが…
川口
それは、相手のことを信じられていないからだよ。
そもそも「相手にこうしてほしい」という願いは、「自分の意見や主張が受け入れられて欲しい」という承認欲求と表裏一体です。
他人が思い通りに動かない時にイライラするのは、自分の承認欲求が満たされないからです。
本当の意味で他人に期待しなくなるためには、自分の承認欲求を捨てて接する必要があるのです。
川口
それって、すごく愛情深くないとできないことなんだよね。
かずみん
な、なるほど!確かに!
リリ
でも、全ての人に愛情深くなんてなれるんですか?
彼氏とか子どもとかならまだわかりますけど。
川口
それは無理だね。愛情は有限だから。
リリ
ええ〜、じゃあどうしたら汗
川口
自分が誰を大事にするのか、誰に愛情を注ぐのか、しっかりと線引きをすることだよ。
僕もTwitterなどで情報発信をしていると、たまに理解に苦しむリプライをもらうことあります。
そういう人には、当然ですが「この人がどうしたらクソリプをしないようになるだろうか」なんて考えません。
関わるだけ時間の無駄なので、有無を言わさずブロック・ミュートしています。
オフラインの世界でも、自分の人生に大して影響を与えない人に対してはブロック・ミュートを行い、「関心すら持たないようにする」ことが重要です。
誰にでもいい顔をして「優しい〇〇さん」を演じるのは愛情の無駄遣いですので、即刻やめましょう。
リリ
「誰に愛情を注ぐのかを線引きする」
これは納得です!
川口
まとめます。
大前提として絶対に忘れてはいけないのは、「他人は自分の思い通りには動いてくれない」ということです。
そしてその原理原則があるが故に、「他人に期待しない生き方」を選ぶと得られるメリットがたくさんあるからです。
これらによって以下のようなメリットを享受できるようになり、人生の幸福度が上がります。
そのためには、
ことを実践する必要があると説明しましたね。
実はこれは「自分に対しても」応用ができるのです。
川口
自分が自分の思い通りになること、その期待もやめましょう。
他人に期待しないこと=相手の価値観や立場・考え方を尊重することだと言いましたよね?
つまり、自分に期待しないことは、自分の価値観や立場・考え方を尊重することにつながるのです。
ダメ恋愛を繰り返している自分にも、仕事ができなさすぎる自分にも、期待することなく、愛情を持って接してあげてください。
そうすればあなたは、もっとあなたに優しくなれます。
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