過去とどれだけ真剣に向き合っても未来が変わることはありません

記事更新日: 2023/12/29

ライター: 川口 美樹

この記事を書いた人

川口 美樹LoveBook編集長/婚活の鬼コーチ

恋愛・結婚・パートナーシップの専門家として書籍の出版やTVに出演

マッチングアプリや結婚相談所業界の裏側にも精通Twitterのフォロワーは1.5万人。(プロフィールページ

▼【相談内容】

はじめまして。cocoと申します。

28日朝の「低望み」の回答を拝見しました。

長く不調が続き、根本から解決するため、カウンセリングに通っています。

 

最近ようやく幸せになってもいいんだと思えるようになってきましたが、回答を拝見し、まだまだ許可しきれてないのかなと思いました。

というのも、質問者さんと同じく雑に扱われることが多いです。

さらに男性が怖くて、何か思い通りにならないと私を攻撃してくるのではないか、となかなか信用できないことがプラスされ、恋愛がうまく行きません。

 

原因は以下の点だと推測しています。

  • 実家を出てはいけないと無意識に考えていて28歳(2年前)まで実家暮らしであった。
  • 子供時代、親に躾としてよく暴力を振るわれていた。大人になってからも実家を出る直前まで年に数回暴力があった。

 

カウンセリングの先生には、「色んな人の話を聞いて、そのような男性ばかりではないと知っていきましょう」と言ってもらっています。

過去の出来事と向き合って幸せになる許可を自分に与えていけば、同時に男性への恐怖心もなくなり、信頼できるようになるでしょうか。

はやくちゃんと人と適切なパートナーシップや深い関係を築けるように、できることはなんでも取り組みたいと思っています。

 

恋愛や人間関係に知識の深い川口様に是非アドバイスを頂きたいです。

まとまりのない、アバウトな質問で申し訳ありません。よろしくお願いいたします。

川口

過去の出来事に向き合うことは、未来の幸せとは直接は無関係です。

 

やるべきことは、自分のなりたい自分として、今この瞬間を意思決定していくことです。

▼補足(「低望み」の回答)

過去は未来の理由にはならない

多くの人が勘違いしていますが、過去のどんな出来事も体験も未来を作ることはないんです。

未来は常に今の連続の先にあります。

過去にどんな不幸があろうと、いま幸せでいられる人は未来も幸せであり、

過去がどんなに幸福であろうと、いま不幸を選択する人は、未来も不幸になります。

男性不信は過去のトラウマが原因ではない!?

cocoさんが、男性を必要以上に否定的に見てしまうのは、過去に親に暴力を振るわれたからではありません。

「過去に親に暴力を振るわれたことを言い訳にして、男性不信の自分でいれば必要以上に傷つくことがなくて楽だから」です。

川口

実は"自分から積極的に"男性不信になりにいっているんですよ。

これは、過去のトラウマに原因を求める「原因論」に対して、人間はそうする目的があるからそうしている、とする「目的論」に沿った考え方です。

どっちが良い悪いではなく、最終的に人の思考を変えるのは目的論であり、その準備を整えるのが原因論だと、個人的には思っています。

未来は常に「イマ」の選択の先にある

今、この瞬間の選択をどうするのか?

分かりやすい例えだと、

今日帰り道に、コンビニに寄ってお菓子を買う選択をすれば太る未来が

真っ直ぐ帰って間食せずに寝る選択をすれば痩せる未来が手に入ります。

ここに過去は影響しないですよね。

川口

今、この瞬間に何を選択するのか?が問題なのです。

cocoさんの考え方は、痩せたいと思ってるのに、

「いやー。わたし幼少期に毎日おやつを食べるのが習慣だったから、おやつ食べないとやってらんないんだよねー。」

って言いながらお菓子を買ってる人の思考性と同じです。

毎日おやつを食べる習慣を、今この瞬間から辞めればいいのです。

過去に影響されることを意図的に選んでいる?

過去の体験が今の意思決定に影響を及ぼしているのでは、という意見もあるでしょう。

結論から言えば、過去に影響されると思えばされるし、されないようにしようとすればされません。

目的論的にいうと、「過去に影響されることを意図的に選んでいる」ということになるでしょうか。

「Be×Do=Have」の生き方を覚えよう

『過去と向き合えば、男性不信が消え、男性を信用できるようになる』わけではありません。

今この瞬間から、男性を信用すると決めて、そのように振る舞いそれを習慣化していくことで、男性不振が消えていきます。

それが、Be×Do=Haveの生き方です。

今の私があるのは、過去の私の意思決定によるものです。

それと同様に未来の私は、今の私の意思決定で作られます。

未来を変えたければ、「今」を「今から」変えていきましょう。

おまけ:相談者さんからの御礼

川口様。男性への不信感に関する質問をしましたcocoです。

お忙しい中丁寧なご回答をいただき、ありがとうございました。

先日アドラー心理学を少しだけ目にする機会がありましたが、川口様の説明でようやく少し理解できたように感じます。

紹介いただいた記事も今回読み直してやっと意味が分かり始めました。もっと読み込みます。

 

最近は、他人に自分の人生を預けない・影響されないことを決めて取り組んでいたつもりでしたが、回答を読んでいて、「過去の親とその行動」や「過去の自分」という「今の自分ではない他人」に責任と人生を預けているのかもしれないと思いました。

お恥ずかしながらこれまで何を決めるのも親や、親の信頼する占い師に聞かないと、失敗したときに傷つくのが怖くて決められませんでした。

今から、「こうありたい」と思う自分を、責任をもって決めて、理想の自分のように行動します。自分に甘い自分をなくします。

 

実は、メッセージを送ってから、変な質問だったかもしれない、川口様を不快にさせてしまったのではないかなどと失敗の場合ばかりを考えていました。

でも、勇気を出してメッセージを送った結果、いまとても前向きな気持ちになれています。

 

男性を信用することへの不安は正直ありますが、失敗や傷つく可能性ばかりを考えず、未来のために今の自分の意思を変えていきます。

お礼だけなので、回答いただかなくて結構です。本当にありがとうございました。

 

いつか川口様に素敵な報告ができる自分をイメージして、頑張ります。

まだまだ気温の変化が激しい日々が続きますが、どうぞご自愛くださいませ。

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