川口 美樹LoveBook編集長/婚活の鬼コーチ
恋愛・結婚・パートナーシップの専門家として書籍の出版やTVに出演。
マッチングアプリや結婚相談所業界の裏側にも精通。Twitterのフォロワーは1.5万人。(プロフィールページ)
元彼から別れ際に言われた言葉に対して、未だ心が翻弄されてしまって困っています。
私はHSP気質で、人に自分の気持ちを伝えることが得意ではありません。
人の顔色伺ったり、良かれと思って無理をしてしまうことが多いです。
それ故に、自分のキャパを越えた頃(だいたい付き合いに慣れてきた頃)に不満や不安が爆発するタイプです。
別れの理由は、価値観の違いとのことです。
お互いの素が出てきた頃にコロナによる自粛期間に入り、やり取りはLINE メッセージが中心でした。
きっかけは、とあることが原因でちょっとしたケンカ、意見の食い違いになったことです。
彼とのこれからの未来を考えたときに、関係性を築く上では自分自身を出すことが必要だと思ったので、意を決して自分の気持ちを伝えました。
彼からは『自分の思い通りにならないと人に当たる人なんだ』と言われてしまい、『その価値観が合わないし、今後もそれが続くことがしんどい。この価値観はすり合わせられないから、この先のことを考えられない。』と言われました。
彼からの価値観のすり合わせが出来ないという言葉に絶望したので、私も別れに納得した形です。
今、未練とかもありません。
ですが、相手に気持ちを伝えたことで関係性に亀裂が入ってしまったので、ますます人に気持ちを伝えることが怖くなってしまいました。
特に、私にとって1番勇気を出したこと…つまり『自分の気持ちを伝える』ということが『思い通りにならないから人に当たる』ことだと言われてしまった事がとても辛く感じ、当時は食事も喉を通らない程に気持ちが病んでしまいました。
別れて数ヶ月経った今でも心にずっと引っかかっています。
今後、もし誰かと付き合ったとしても自分を受け入れて貰えないのでは?という気持ちに縛られてしまって、誰かと関係性を築くことや自分自身を出すことに怖さが出てしまっています。
こんな自分に何かアドバイスを頂けないでしょうか?
川口
HSPの方が抱える問題の多くは「自分のトリセツ」を作ることで劇的に改善されます。
HSPの人は、確かに人よりも敏感で「生きづらさ」を感じやすい特性があります。
しかしその「生きづらさ」は工夫次第で和らげることが可能です。
恋人選びもその「工夫」の中の一貫で、HSPに理解がない人を選ぶと「疲弊する原因」をわざわざ増やすことになります。
恋人にはきちんとHSPであることを説明し、自分の取扱説明書を渡してあげなければなりません。
このページの目次
12個以上に「はい」と答えたあなたは、おそらくHSPです。
ただ、たとえ「はい」が1つしかなくても、それが非常に強い傾向にあればHSPである可能性があります。
引用:長沼陸雄『「敏感すぎる自分」を好きになれる本』より
このようにHSPの人は、敏感さゆえに普通の人よりも多くの徒労感を感じやすい性質があります。
ただし「そう感じやすい」だけであって、工夫次第では日々感じている生きづらさを軽減させることが可能です。
『「敏感すぎる自分」を好きになれる本』の著者、長沼陸雄先生は、その著書の中で
ことが大事だとおっしゃっています。
この辺りの詳細は書籍を読んでみて、自分に活かせそうなことを取り入れてみてください。
川口
大事なのは次にあげる「考え方を変える」ことです。
HSPの人が生きやすくなるためには、次の「考え方」を取り入れることが重要です。
これは非HSPの人も同じですが、HSPの人はより一層意識すると良いでしょう。
特に、HSPの人は、幼少期に親や教師の機嫌に敏感であったため、「自分さえ我慢すればいい」と考えがちです。
さらに、自分と他人の境界線が曖昧なため、「私は私、あの人はあの人」と切り分けるのが苦手ですよね。
そのため、勇気を持って「嫌われてもいいからしっかりと自分を主張する」ことが重要です。
この辺りはアドラー心理学の『課題の分離』を学んでみてください。
さて、前置きが長くなりましたが、HSPの人がパートナーを選ぶときは、上記のような「HSPの特性を理解できる人であること」が必須条件になります。
彼からは『自分の思い通りにならないと人に当たる人なんだ』と言われてしまい、『その価値観が合わないし、今後もそれが続くことがしんどい。この価値観はすり合わせられないから、この先のことを考えられない。』と言われました。
川口
これは完全に、相談者さんがというより、彼がHSPの人に対応できるキャパシティがなかっただけですね。
恋人を作るときには、
を事前に理解してもらった上で交際を始めなければいけません。
でないと『自分の思い通りにならないと人に当たる人なんだ』と勘違いされてしまいます。
加えて、前述の通り『「一般的なHSP」ではなく「自分の抱えるHSP」に詳しくなる』ことも重要です。
これは、自分の取扱説明書を作ることにつながります。
を明文化して、いつでも「私の扱い方」を説明できるようにしておきましょう。
川口
日々の振り返りノートをつけて、自分を客観観している人が多いですね、
今回の元彼の件に関しては、相談者さんの「準備不足」もあったとは思いますが、ほとんどは彼の器の問題なので気にしなくていいです。
しかし、どんなにHSPに理解のある人と付き合えたとしても「伝え方」が悪ければ、人間関係を崩します。
これはHSPだからとか、そういう話ではなく、ほとんどの人が「正しい伝え方ができていない」ことで、誤解を招き亀裂を生んでいます。
「伝えることが怖い」なら、「伝え方」に関してたくさん勉強をしてください。
大事なのは「伝えること」ではなく、「伝わること」です。
未来は常に「今」の選択の結果です、そこに「過去の出来事」は一切影響がありません。
あなたが今、
今後、もし誰かと付き合ったとしても自分を受け入れて貰えないのでは?という気持ちに縛られてしまって、誰かと関係性を築くことや自分自身を出すことに怖さが出てしまっています。
と嘆いているのは、「より良い未来に向かって自分を変えることがめんどくさい」と考え始めているからです。
未来を「過去→現在→」の時系列の延長にあると考えると、「できそうな自分」にしか挑戦しないつまらない大人の出来上がりです。
「なりたい自分」は常に、「今のままではなれなさそうな自分」です。
今のままでは到達しない未来を手に入れるためには、「今までやったことないこと、できそうにないこと」に挑戦し続けなければなりません。
それを「怖い」と考えるのは、あなたがHSPだからではない、ということだけ釘を指しておきます。
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