川口 美樹LoveBook編集長/婚活の鬼コーチ
恋愛・結婚・パートナーシップの専門家として書籍の出版やTVに出演。
マッチングアプリや結婚相談所業界の裏側にも精通。Twitterのフォロワーは1.5万人。(プロフィールページ)
川口
愛され上手になりたいなら、もっと自分を好きになろう!
恋愛のことを勉強すると一度は出会うセリフではないでしょうか。
実はこのアドバイスは、完全に間違ったアプローチだって知っていましたか?
そういった主張のほとんどは
といった論理が展開されています。
川口
一見すると納得感のある意見ですよね。
でもよくよく考えると、自己肯定感が低く自分に自信がない人は、その『自分を好きになるのができないから』苦しんでいるのです。
そんな人たちに「自分を好きになろう」とアドバイスするなんて、残酷にも程があると思いませんか?
このページの目次
「自信」は
二つの評価で構成されています。
自己評価が高くないまま他者評価だけを求めようとすると、過度に愛情を求めるメンヘラになったり、ブランドや肩書きでしか自分を語れない人間になります。
他者評価がないのに自己評価だけ高いとナルシスト・勘違いやろうになりますし、他者評価は高いのに自己評価が低いと卑屈で可愛げのないやつになります。
この二つの評価はどちらも重要で、そのバランスがとても大事です。
高い他者評価は、自己評価を高くし、高い自己評価は他者評価につながる実績を生み出しやすくなります。
この二つの評価が正常に高め合っている人が「自信のある人」と言えるでしょう。
ところが、この「自信のある状態」を「自己肯定感が高い状態」だと勘違いしている人がとても多いのです。
自己肯定感が高いことと、自分に自信があることはイコールではありません。
自分に自信がない人に「自分を好きになろう」とアドバイスをするのは残酷です。
自信がない人は、自己評価が低い人ですから、何の実績もないところで、「自分を好きになれ」といったところで。『いや、だからそれができないんですって』と返されるだけです。
むしろ「自分の好きなところ…ないです」とさらに自信を失わせるだけです。
自信がない人にやってもらうべきは、自己肯定感を高めることです。
自己肯定感の定義は、「どんなにダメダメな自分であっても、それをよしとする」感のことです。
ですから、実績や評価を元に高まる「自信」とは真逆の概念です。
逆に言えば、自己評価が低くても他者評価が低くても、高められるのが自己肯定感のなのです。
ですから世の中に流通している「自己肯定感を高めるために自分を好きになろう」というアドバイスは、完全に矛盾しています。
なぜなら「自分を好きになれない自分をよしとする」ことが自己肯定感を高めることにつながるからです。
では実際に「自分を好きになれない自分をよしとする」にはどうしたら良いのでしょうか?
それは、自己承認上手になる=肯定できるハードルを可能な限り下げることです。
具体的には、以下のような内的会話ができるようになることを指します。
こういう”いい意味での勘違い”こそが自己肯定感を醸成していくのです。
川口
思ってたのと違いましたか?
自己肯定感と高めるためには、自分のいいところを褒める必要はありません。
自分を肯定する基準を極限までに下げて、「ま、いっか」と思えるようになれればそれで万々歳なのです。
自己肯定感が低い人は、理想の基準を高く設定しすぎています。
下手に「こんな人になりたい」という憧れを抱いているため、「そうなっていない自分」の方に目が行きやすくなります。
そのギャップに失望してしまい、さらに自尊感情を削っていくという負のループに入っています。
川口
もしあなたに自己肯定感が低い自覚があるなら、その「憧れ」を捨てるところから始めましょう。
「いまのわたしはこんばもんだ」という現在地を正確に把握すること。
その状態を否定することなく、ただ受け入れること。
全てはそこから始まります。
そんな自分を「ま、いっか」と認められた時、始めて自分を好きになる準備が整います。
この「ま、いっか」の回数で、人はだんだん自分を好きになっていくのです。
別に自分の人生を分をわきまえて諦めろ、といってるわけではありません。
夢を持ち、目標を持つことは素晴らしいことです。
しかし、それを実現するためにはどっちにしろ高い自己肯定感が必要です。
川口
自己肯定感の低いまま高い目標を掲げても、99.9%挫折してしまうんですよね。
整理しましょう。
自信がない人が自信を獲得するためには以下のような順番で進めていきましょう。
「自信を持つために、自分を好きになろう」というアドバイスが、どれだけの過程をぶっ飛ばしているかがよくわかりますよね。
では、どうしてこのようなアドバイスをする人が多いのでしょう?
それは
とアドバイスしてしまうからです。
川口
自己肯定感が低いところからスタートしている人の気持ちがわかってないんですよね…
僕も最初は、「ダメダメな自分を良しとする」ことすらできず、自己評価を他者評価に依存しているところからスタートでした。
自己肯定感が地面にめり込むほど低かったときもあります。
そこから、少しずつ「ま、いっか」を重ねていって、今の天高くそびえる自己評価を手に入れました。
そんなひとでも、一番初めはあなたと同じ位置にいたのです、
だからあなたにも、自信を持てる時がきます。
それでも自信が持てなかったら、どうするかって?
川口
そういうときこそ、「ま、いっか」と認めてあげてください。
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