川口 美樹LoveBook編集長/婚活の鬼コーチ
恋愛・結婚・パートナーシップの専門家として書籍の出版やTVに出演。
マッチングアプリや結婚相談所業界の裏側にも精通。Twitterのフォロワーは1.5万人。(プロフィールページ)
かずみん
なんか、最近婚活に対するモチベーションが上がらないんです…。
リリ
わかる!婚活を続ければ続けるほど
「何のために婚活してるんだっけ?」
ってわからなくなってくることがある。
川口
「婚活疲れ」ってやつだね。
かずみん
そうかもしれないです。結婚は諦めたくないけど、婚活辞めたいなって思う瞬間があります。
川口
婚活に疲れてしまうのは、「精神的・体力的・経済的」ストレスが一気に押し寄せるからなんだよね。
リリ
確かに。
いつまで続けるの?ってなってます。
あなたも、かずみんやリリのように「婚活疲れ」を感じたことがありませんか?
実はこれらのストレスは、「婚活の目的を間違えていること」からきているです。
かずみん
婚活の目的?それは理想の結婚相手を見つけること、じゃないんですか?
川口
それが違うんだよね。
婚活疲れの真の原因は「婚活の目的」の設定のズレからきています。
もしあなたが婚活疲れをしているなら、今一度「婚活の目的」を考え直してみましょう。
この記事では、本当に幸せな結婚をするために必要な考え方や、どうして自分が婚活疲れしてしまうのか?どうしてモチベーションが上がらないのか?がよくわかります。
そうすれば、下がっている婚活へのモチベーションも自然と回復しますよ!
かずみん
七転び八起きで、最高のパートナーを見つけるために日々奮闘中のOL。
リリ
IT企業に勤めるキャリアウーマン。相手には自分と同じくらいの年収を求める。
このページの目次
川口
婚活がうまくいかない原因の一つに「理想の相手の条件が決まってないこと」があります。
理想の相手の条件が決まってないないと「この人でもない、あの人でもない」といつまでたっても決められず婚活が長引きます。
女性が求める結婚相手の条件は、3高から、3平になり、3低になってきていると言います。
あなたは、どんな条件で相手を選ぼうとしていますか?
この「どんな人と結婚したいのか?」が明確になっていないままだと、
と、婚活疲れを引き起こす原因になります。
川口
そこでまずは、紙とペンを用意して、結婚したい相手の条件を書き出してみましょう
川口
あなたの中にも、相手に求める条件がいくつかあると思います。それをまずズラーっと書き出します。
そしてその中で、「これだけは譲れないTOP3」を選んでください。
つまり、希望の条件に優先順位をつけるということです。
物件探しのように、「南向き」「風呂トイレ別」「オートロック完備」と比較検討するための条件を事前に頭に思い浮かべておくのです。
そうすることで、実際にその物件が目の前に現れたときに、「これは要検討」「これは論外」と、意思決定がしやすくなります。
川口
この時のポイントは「否定形を使わないこと」です。
例えば、「浮気をしないこと」を条件にすると、相手を浮気しないかどうかで判断するようになります。
それはどちらかというと負のエネルギーなので、精神的にも疲れます。
それよりも「一途であること」とか「愛情深いこと」といった具合に、相手を見るときにプラスのエネルギーが生まれやすい言葉に変えた方が、婚活が楽しくなります。
リリ
なるほど〜、相手の粗探しをするよりも、相手の長所を探した方が楽しいですもんね。
かずみん
美樹さんの場合は、どうだったんですか?
川口
俺の場合は、婚活での出会いじゃないけど、結婚をするなら
が譲れないな、とは元から思ってたよ。
リリ
どうしてその3つだったんですか?
僕は、カウンセリングやコーチングの仕事を通じて、家族仲がいい人は自己肯定感が高い、ということを知っていました。
また、家族仲が良ければ、自分が莫大な借金を負ったとか、事故に巻き込まれたといった不測の事態になっても、奥さん(と子ども)だけ実家に帰せる、という安心感もあります。
かずみん
「お金に困ったことがある」はなんでですか?
困ったことがない人の方が良さそうですけど。
川口
お金に困ったことがある人は、サバイバル能力が高いからね。
お金に困った経験があり、そこから逃げずに乗り越えた経験のある人は、人生に対して「問題が起きたらなんとかする」というスタンスで生きています。
なので、夫婦に何か問題があったときにも、一緒に問題解決に向かうことができるんです。
これら総じて「基本ポジティブであること」が重要であると考えていました。
かずみん
「人生に対するサバイバル能力を見る」という発想は新しかったです!
川口
「優しい」とか「誠実」とかの曖昧な言葉ではなく、具体的に「どんな人なのか」を語れるのがポイント。
川口
結婚相手は、人生という荒波を一緒に航海する仲間です。
どんな人を仲間にしたいのかを明確にしないまま、仲間探しなんてできるはずもありません。
そして同時に、自分はその条件を相手に求められるほどの器があるのか?も一緒に考えてみましょう。
川口
自分が結婚したい相手にとって、自分が結婚したくなる人間でいるだろうか?と考えることは、婚活においてとても有意義なことです。
川口
婚活疲れの最も大きな要因は、行動してもなかなか成果が見えてこないことだと思います。
そしてなぜ「行動すれどもすれども成果が出ない」のかというと、そもそも「婚活」の定義を間違えているからです。
かずみん
婚活の定義?
婚活という言葉はそもそも、『「婚活」時代』(山田昌弘・白河桃子)という著書の中で生まれた言葉です。
著者の山田昌弘さんは、出版から10年経った後のインタビューで、
婚活という言葉が誤解されて広まった
と話しています(*1)。
婚活という言葉には元々、次のような意味合いが含まれていました。
しかしそれがいつの間にか「いい男の奪い合いに勝て」という意味合いになってしまいました。
奪い合い、つまりは戦争です。
川口
それでは「疲れてしまう」のも当然ですよね。
つまり、「いい男を早めに捕まえる」という感覚で婚活をしてはいけないのです。
(*1)参考:『誕生から10年「婚活」生みの親が男と女に鳴らす新たな警鐘』
川口
これからの社会は、独身の割合が増え、結婚は「贅沢品」と言われるようになります。
それもそのはず、日本の所得水準は右肩下がりで、結婚(特に子育て)にはコストがかかります。
そういった「結婚できない条件が揃っている社会」で結婚を望むことは、ハードルが高い要求になってきているのです。
かずみん
結婚を望むことはハードルが高いの?
周りの友達は普通に結婚してるのにww
先ほど、結婚は「人生の荒波を共にする仲間探し」だとお伝えしました。
川口
「結婚すれば幸せになれる」と思っていると、その結婚生活はむしろ不幸になります。
こんな時代の中で、あなたが誰かの伴侶として選ばれるためには、あなたが「仲間にしたくなるほど魅力的な人である必要」があるのです。
そう考えたとき、自分が未来について希望を持っていなかったとしたら、果たしてあなたを仲間にしたいと思う人が現れるのか?を見つめ直す必要があるのです。
リリ
そこまで深く考えてなかった...。
私が男性を本気で選んでいるように、男性も本気で女性を選んでいるわけですもんね。
川口
言い換えれば、自分が「他人にとって魅力的な仲間」であれば、結婚はできるということ。
川口
そこで必要になるのが、「婚活」の目的を変えることです。
これまで「いい男を捕まえるぞ!」と意気込んで婚活していた人は、「いい女になるぞ!」の方に意気込みを変えましょう。
一瞬遠回りに感じるかもしれませんが、そちらの方が確実に幸せな結婚生活に結びつきます。
そして婚活疲れの主な原因にもなっている、「相手を結婚相手として相応しいかどうかで評価する」のを止めるのです。
川口
あなたは、婚活で出会う人をアプリのように「可」or「不可」でジャッジしていませんか?
あなたが「相手を評価する」スタンスで婚活をすると、相手からも「評価される」ことになります。
すると、婚活がうまくいかないたびに自分がダメ人間であるとレッテルを貼られているような気分になります。
リリ
就活の「お断りメール」が続いた時の感覚に似ていますよね
これからは新しい人に出会ったら、相手が自分に相応しいかどうかで判断するのではなく、自分が相手にとって相応しいかどうか、で判断してみてください。
相手を自分に相応しいかどうかで判断する、ということは、相手の立場からは
かずみん
あなたは私のことを幸せにしてくれる人なの?
と面談されているような気分になります。
そうではなく、
かずみん
私は、この人の幸せに貢献できるかな?
という「自分が相手にとって相応しいかどうか」のスタンスで婚活するようにするのです。
人間関係は鏡ですから、自分がそういうスタンスで婚活をすれば、そういうスタンスで婚活している人とマッチングします。
当然ですが、その方が幸せな結婚につながりそうですよね?
川口
前の章で、「相手に求める条件を書き出そう」という話をしました。
これは裏を返すと、「その条件を満たす人に見合う自分になろう」ということでもあります。
何も「出会い」だけが婚活ではありません。
日常の仕事の中でも、友達とのコミュニケーションの中でも、趣味の時間でも、理想の自分に近くチャンスは24時間365日至るところにあります。
特に、真剣に仕事に向き合うことは、自分の人間性を高めることに直結します。
そういった「理想の自分に近く努力全て」が、婚活なのです。
これって高望み?婚活中のアラサー女性ってどこまで理想を追い求めていいの?
川口
さて、ここまでは「どういうスタンスで婚活した方が疲れにくいのか?」について解説してきました。
「相手選び」のスタンスから、「理想の追求」のスタンスに変われば、婚活は辛いものから楽しいものに変わります。
しかし、とはいえ現実でうまくいかないことが続くこともあるでしょう。
ここからは「友人と自分を比較して落ち込んだ時の考え方」について解説します。
川口
これは「婚姻」に社会的な承認を求めている人によく現れます。
といった、古い時代の価値観を引きずっている可能性が高いです。
だからこそ、既に結婚している友人を必要以上に羨ましく感じたり、結婚できていない自分に落ち込んだりしてしまうのです。
川口
安心して欲しいのは「結婚」そのものでは、その人の幸福度は変わらない、ということ。
政府統計によれば、新しく結婚する人の数が減り、離婚する人の数は増え続けています。
また、
もわかっています。
つまり、一番結婚しているのもアラサー、一番離婚しているのもアラサーなのです。
川口
今幸せそうに見えている友達カップルも、5年後にどうなっているかは正直わからないのです。
川口
結婚の実態は「50年以上続く日常」です。
「結婚をすること」を目的に婚活をすると、「50年以上続く日常」に耐えられなくなります。
その結果「やっぱり違った」となり、5年以内に離婚してしまうわけです。
婚活の目的は「幸せな日常生活を送れるようになること」に置くべきです。
友達にとっての「幸せな日常を送れるようになる相手」と、あなたにとっての「幸せな日常を送れるようになる相手」は、全く違います。
川口
友達の幸福はあなたの不幸には一切関係がないし、友達の不幸はあなたの幸福には一切関係がありません。
かずみん
友達と自分を比較してもしょうがないですよね。
もし、あなたの婚活のゴールが「結婚」に定まっていたなら、改めて「幸せな日常生活」に定め直しましょう。
そして、「幸せな日常生活」のための条件を洗い出し、そのための自分になる努力をするようにしてください。
ここまで読まれた方の中には、「あれ、そもそも私は本当に結婚したいのか?」と考え直した人もいるのではないかと思います。
その問いかけはとても大事です。
「なんとなく結婚した方が幸せになりそうだから」という曖昧な目的で婚活している人は実際にはとても多いのです。
しかし、結婚すれば全員が幸せになれるわけではありません。
川口
どちらかというと、結婚しなくても幸せでいられる人同士が結婚するから、幸せな結婚生活になるのです。
川口
そう考えると、人によっては「結婚相手を探す前に、自分のあり方を見つめ直すこと」が課題になることもあり得ます。
特に「どんな人と結婚したいのか?」が明確にならない人は、「自分にとっての幸せとは?」をもっと明確にする作業が必要です。
そこが明確になって初めて真の婚活がスタートします。
全ては、あなたが「幸せな日常生活を送れるようになるため」にどうするか?から考えなくてはなりません。
川口
もちろん、それを明確にするために婚活をする(いろんな人に出会う)という婚活の仕方もありですよ。
川口
女性は特に、出産年齢のことを考えると、「ゆっくり休んでいる場合ではない」と焦りやすくなります。
しかし、あなたの産んだ子どもの立場になれば、あなたの日常が幸福なものでなければ、とても悲しくなるのではないでしょうか。
本当に(未来の)我が子の幸せを願うなら、あなたの幸福を何よりも優先すべきです。
そのために、婚活をお休みするならなんの問題もありません。
むしろ積極的に休むべきだと言えるでしょう。
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