川口 美樹LoveBook編集長/婚活の鬼コーチ
恋愛・結婚・パートナーシップの専門家として書籍の出版やTVに出演。
マッチングアプリや結婚相談所業界の裏側にも精通。Twitterのフォロワーは1.5万人。(プロフィールページ)
川口様、初めまして。
私は昔から好きな人ができない限り、誰かと付き合いたい、結婚したいなどの欲求がありません。
取り敢えず誰かと付き合えばそういう気も起きるかな?と、好きになってくれた人とお付き合いしたこともありました。
ですが、連絡をしなければいけない、デートに行かなければいけないという思考になってしまいストレスで体調を崩し、結果お別れしました。
それ以降、好きだなと思える人は何人かいたのですか、既婚者や彼女持ちだったから諦めたり、フリーだった方には告白しましたがふられています。
好きになってくれる人もいましたが、取り敢えず付き合うということは過去の経験からしていません。
アラサーになり友人達が結婚し始めました。
周りの人は「結婚は?」「いい相手はいないの?」と世間話として話題を振ってきます。
また、結婚をしていないと「〜だから、〜だけど結婚できないのね」などと陰口を言われている人を見たことがあります。
私もそろそろそう言われる側になるのか…と考えますが、やはり恋愛に積極的になれません。
自分を変えようとマッチングアプリにも登録してみましたが、連絡をしなくてはいけないという義務感でしかやり取りができず疲れてしまいます。
彼氏がいないといけない、結婚しなければならないという訳ではないと頭ではわかっているのですが、自分の親を安心させるためにも、自分が歳を取った時のためにも、相手は必要なのかな…と考え始めています。
また、子ども関係の仕事をしているので、自分が実際に親にならないと子どものことや保護者のこと、子育ての大変さを本当の意味で理解することができず、スキルアップできないと思うので「結婚しなくていいや!」と割り切れない自分がいます。
また、助け合いながら人生を共に歩んでいけるパートナーがいる人たちを羨ましく思います。
どうしたら好きな人がいなくても恋愛や結婚をしたいと思えるようになるのでしょうか?
また、自分に興味を持ってくれた人や好きになってくれた人と接する際に義務感を感じなくなるにはどうしたら良いでしょうか?
川口
好きな人がいないのに、どうやって恋愛や結婚をしたいと思えるようになるのか僕が聞きたいくらいですね
今回のお悩み解決ポイントは「他人にさせられる・ねばならない」恋愛はうまくいかないということ、自分なりのパートナーシップを見つける重要性です。
人と違う人生を選択肢に持つのは多少勇気が要りますが、周囲の意見に踊らされるよりよっぽどましです。
恋愛に正解はないので「自分なりの正解」を作っていく努力をしましょう。
結論から言うと、あなたのその感覚は何も間違っていないですし、異常なところは何一つありません。
「年がら年中毎日のように恋をしていたい」と言う人もいれば、「恋愛なんてだるいし面倒くさい」と言う人もいる。
ただそれだけのことです。
川口
「ただそれだけのこと」なのにどうしてそんなに気になってしまうんでしょうね?
ダイバーシティ(多様性)が叫ばれるようになって久しいですが、恋愛や結婚に関してはまだまだ「多様性」の「た」の字も浸透していないようです。
日本はいまだにLGBT差別が残っているし、男性が家事や育児をするだけで「イクメン」と称賛されてしまうような国です。(一般的には家事や育児をする男性のことを「父親」と呼ぶ)
そのような「ガッチガチに固定化された」価値観が浸透している国に生きていると、「恋愛(結婚)しないとおかしい」という謎の風潮にぶち当たることも多々あります。
あなたのような恋愛消極派の人は好奇の目で見られるようになりますし、人によっては「そんなんじゃダメだよ」と余計なお世話を焼いていくる人もいるでしょう。
恋愛積極派の人たちは、恋愛や結婚の素晴らしさを(無意識に)語ってきます。
もちろん恋愛も結婚も素晴らしいものです。しかし光があれば闇があるものです。
恋愛感情で人は人を殺せるし、結婚は選ぶ相手を間違えると半世紀続く地獄と向き合うことになります。
つまり、恋愛も結婚も一つの「ツール」でしかなく、その「ツール」を使った結果は、ツールを使う人間によって変わるということです。
幸せになるためのツールは、他にもたくさんあります。
恋愛や結婚以外のツールを用いて人生を楽しくエンジョイしているなら、それで何も問題ないのです。
川口
人は「ねばならない」感覚で物事に取り組むと絶対に継続できません。
「ねばならない」感覚は、その裏に「本当はやりたくないけど」という気持ちが隠れています。
もし本当にそれを「したい」と思っているなら、「やらねば」と思う前にとっくに終わらせています。
「本当はやりたくない」と思っているのに「やらねばならない」のはとても苦痛です。
連絡をしなければいけない、デートに行かなければいけないという思考になってしまいストレスで体調を崩し
あなたがこうなってしまうのも当然と言えるでしょう。
あなたは、「なんとなくこのままだとまずそうだから」というものすごく消極的な理由で恋愛をしようとしています。
さらにその「まずそうだから」の根拠も
という、恋愛の本来の目的である「パートナーシップを組む」という本質からは逸れまくっています。
そんな「外部の何かにやらされている恋愛」では、本人のテンションも上がりませんし、当然ですが相手とのコミュニケーションが億劫になります。
恋愛は「心からしたい」と思った時にするようにしましょう。
恋愛というものをもっと俯瞰して考えてみましょう。
例えば、フランスなどではPACSという「同棲以上夫婦未満」のような関係が法律で認められています。
税制上も「婚姻」とほぼ同じ条件で保証されながらも、貞操の義務もありません。
またブラジルでは「フィカ」と呼ばれる、お試し交際のようなお付き合いの概念が存在します。
友達以上恋人未満・体の関係ありで、同時に何人作ってもOK(個人差はあり)というかなりライトな関係です。
ブラジル人女性の中にも、「体の相性も確かめたいからまずはフィカからどう?」と提案する人がいるほどです。
このように国や文化が違えば、カップルの形も様々です。
日本でも「契約結婚」をする人がチラホラ出てきています。
参考:「リアル「逃げ恥」?商談のように条件を決めて、契約結婚を試みる男女」
助け合いながら人生を共に歩んでいけるパートナーがいる人たちを羨ましく思います
あなたの場合、こういった事例を見ながら「私らしいパートナーシップとは何か」をしっかり考え、選択していくトレーニングをしましょう。
そしてそれはいわゆる一般の人がいう、「恋愛・結婚」のありようと違う可能性が高いです。
しかしその選択肢への確信が埋まれば、周囲と違う価値観を持つことや選択肢を選ぶことへの恐怖は減っていきます。
その「自分なりの価値観」を発信していけば、似たような感覚の人と必ず巡り会えます。
最後に。
子ども関係の仕事をしているので、自分が実際に親にならないと子どものことや保護者のこと、子育ての大変さを本当の意味で理解することができず
というのは完全に言い訳です。
「あなたは人の親じゃないから、保護者の気持ちがわからないのよ」と言われるようなら、それはただ知識や経験が足りないだけです。
婚姻・出産の有無は一切関係ありません。
「子供関係の仕事における成果」と「子育て経験」は必ずしも比例しません。
自分に「子育て経験」がないなら、「保護者とのコミュニケーション回数」「何百人・何千人という子どもたちを見てきた回数」を磨けば良いだけ。
子育て経験は「サンプル数1〜3」くらいでしか語れませんが、仕事でやるなら「サンプル数は100〜10,000」にもなります。
川口
僕なんか、過去に告白してうまくいったのは妻だけですからね。
個人の体験でのサンプル数は1でも、見てきた人数が半端じゃないので、専門性に繋がるわけです。
保護者はあなたに自分の大切な子どもを託しているのです。その責任から逃れないように。
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