TOP > マッチングアプリ > マッチングアプリ「with」がDaiGoさんを監修から「ひっそりと」外した件にもの申す
川口 美樹LoveBook編集長/婚活の鬼コーチ
恋愛・結婚・パートナーシップの専門家として書籍の出版やTVに出演。
マッチングアプリや結婚相談所業界の裏側にも精通。Twitterのフォロワーは1.5万人。(プロフィールページ)
withが決断してた。これは記事にせねば。アプリはDaigoありきで作ってたから、改修に時間かかりそう。
— 恋愛プロフェッショナル 川口美樹 (@kawaguchi_AAA)August 20, 2021
DaiGo「差別発言」止まぬ波紋 CM放送自粛だけでなく...監修アプリのサイトからも名前消えるhttps://t.co/gcma9kj70Yより
川口
差別発言騒動で話題となったメンタリストのDaiGoさんが監修していた、マッチングアプリ「with」の公式サイトから、DaiGoさんの名前が消えました。
これまでは
withとはメンタリストDaiGo監修の心理学×統計学をもとにした恋活・婚活マッチングアプリです
と書かれていましたが、現在はその記載がなくなっています。
ただし、2021年8月21日時点では、マッチングアプリ内のDaiGoさんの写っている画像などは、まだ残っています。
2023年3月段階で、マッチングアプリ内には、DaiGoさんの画像は一切残っておりません。
同じくCMタレントとしてDaiGoさんを起用し、広告起用の自粛を発表した『飲むシリカ』と比べ、withの“だんまり"なスタンスは、あまり印象が良くありません。
今回は、このwithの対応について掘り下げていきたいと思います。
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このページの目次
一般的にCMの賠償金は
によって構成されます。
「出演料」は日割りになることが多いのですが、CMの契約期間によっても金額は変わってきます。
川口
ベッキーさんの不倫報道や、沢尻エリカさんの薬物所持など、芸能人のスキャンダルによる違約金は『5億円〜10億円』とも言われています。
普通は、広告主(または広告代理店)と所属事務所とタレント間での契約になるため、賠償金の一部をマネジメント事務所が負担することもあります。
ただしDaiGoさんの場合、個人事務所で活動しているため、賠償金の全ては彼の法人(社名などは非公開)に請求されることになるでしょう。
川口
気になる違約金の金額について。
実は、芸能人のタレント起用は、契約書内の取り決めがあいまいなため、弁護士を通じての「交渉」で決まることが多いです。
日本広告業協会がウェブサイトにアップロードされている、契約書の雛形には以下のように記されています。
第11条(信用等の保持)
【1】甲、乙(丁を含む)および丙は、相手型の品位・信用を損なうような言動をしてはならない
【2】乙(丁を含む)は、甲の企業。商品のイメージを損なうような言動(犯罪行為、公序良俗に反する行為、不品行等を含む)をしてはならない
【3】甲および丙は、本契約にもとづく丁の出演および本件広告物の使用において、丁の培ったイメージを損なわないよう配慮する。
引用元:https://www.jaaa.ne.jp/wp-content/uploads/2012/03/050518CM1.pdf
このように、契約書で「何をしたらいくら払う」とまで決まってないことがほとんどなため、いざ賠償責任が生じた際は、企業側(広告主)の言い値で金額が決まることも多いです。
実際にDaiGoさんが支払う賠償金がいくらになるのかは、当事者同士しか知り得ない情報ですが、少なくても数億円規模の賠償金にはなるでしょう。
ところで、彼が監修を努めるマッチングアプリ『with』は『飲むシリカ』とはことなり
創業当初から“メンタリストDaiGoの心理分析ありき"で顧客獲得をしてきたサービス
です。
川口
マッチングアプリ運営の肝は、いかに女性の顧客を集められるか?にかかっています。
withは『女性が好きな心理学で、マッチングをうながす戦略だった』ということですね。
事実、withは2016年の3月のiOSアプリリリースから、およそ2年間で累計100万人の会員登録数を記録しています。
これは最大手のPairsと同じスピード感であり、DaiGoさん監修の戦略が当たったと言えるでしょう。
withは後発組なので、ファーストペンギンのPairsと同じペースで達成するのはすごいことです。
(業界2位の累計会員数を誇るOmiaiは、100万人まで3年間かかっている)
川口
つまり、withの成長はDaiGoさんの人気(の拡大)によって支えられていたわけです。
川口
そのため、運営元の(株)イグニスはDaiGoさんを切っても切れないのではないかと推測します。
具体的なことは協議中だろうと思われますが、この対応いかんで会社の評判も大きく動きそうですね。
とはいえ、
数億〜10億円くらいの賠償金であれば、経済的なダメージはそこまで大きくないのではないか?と思います。
それよりも問題なのは、DaiGoさんの言うことを信じる人が激減する・影響力が弱まるという社会的な損失です。
DaiGoさんの信用がこのまま失墜すれば、主な収益源である
などが減っていく可能性が高く、「今後稼げたはずであろう金額」を思うと、こちらを稼げなくなることの方がDaiGoさんの損失としては大きいのではないでしょうか。
withの口コミ評判!使ってみた感想や攻略法もご紹介
川口
さて、ここからは僕の個人的な見解を述べていきたいと思います。
これまで、マッチングアプリ業界(及び婚活業界)はあまりユーザーファーストな業界ではなかったと、僕は考えています。
などにより「真剣に恋愛したい人、遊び目的で登録している人とのミスマッチ問題」をずっと解決せずにきています。
もちろん、その問題を解決しようと、審査制のアプリができたり、匿名性の高いアプリができたりしていますが、
「真剣に恋愛したい人、遊び目的で登録している人とのミスマッチ問題」の解消には至っていません。
しかし、Omiaiの個人情報漏洩問題、そしてwithの今回の騒動によって、業界の権力構造が変わってくる可能性があります。
川口
これをきっかけに今後、マッチングアプリの新勢力が台頭してくるかもしれませんね。
今回の「起用したタレントの不祥事」に対して、with(運営のイグニス)の対応は決して良いものとは言えません。
飲むシリカのように、早急にリリースを出すこともできたはずです。
あー、DaiGoが急に弱気になったのはこれがあったからか。そりゃネットでいくら叩かれようが堪えない人でも、CMスポンサーに降りられたらオオゴトだわな。わかりやすいなぁ。
— Keisuke Okutsu (@knockout_77)August 14, 2021
炊き出し支援してることも初めて知ったし、むしろ「のむシリカ」は株を上げたね。https://t.co/afKp0RrzWi
とはいえ、withのアプリを通じていい出会いがあった、結婚をしたという人もいっぱいいます。
「性格診断での相性が良いこと」をきっかけに、メッセージや会話の内容が弾みやすくなる、といった他のサービスにはない強みも健在です。
ですから、withが絶対悪だと言うつもりも、サービスを閉じるべきだと言うつもりもありません。
川口
過去の配信でDaiGoさんは「結婚相談所は終わってる」「結婚相談所は墓場」と発言していました。
真面目に婚活している人が何万人もいる業界に対して、似たような業界の広告塔をしている人間が、そのように発言するのはいかがなものか?と僕は思います。
サービスの継続を希望していたとしても
「起用したタレントの不祥事にだんまりを続けるなら、継続利用はしないよ」
くらいは言っておかないと、会社側が反省しないのではないでしょうか。
それがひいては"利益優先"な業界の悪習を続けさせてしまうのではないかと思うのです。
逆に、ユーザーが企業の在り方をみているよ、としっかり態度で示せば、業界も"ユーザーファースト"な体制に変わっていくはずです。
川口
僕は、マッチングアプリはとても良いものだと思っています。
Pairsが行った5000人を対象としたインターネット上の調査でも
「マッチングアプリなどのインターネット型のサービス」で出会った夫婦が、結婚生活満足度が一番高い
ということもわかっています。
既婚者に結婚⽣活満⾜度を伺ったところ、⾮常に満⾜している既婚者の中にマッチングアプリで出会った夫婦が最も多かった。
出典・引用元:日本の恋愛・結婚に関する全国意識調査(2019)
マッチングアプリなどのオンラインマッチングサービスは
事前に相手に関する情報が精査できるため、交際前にある程度価値観が合うかどうかを確かめられる点が優れています。
しかし上記調査の中でも取り上げられている通り
などの理由で、恋愛の優先度はどんどん落ちてきています。
川口
だからこそ、この↓仕組みを変えないと、恋愛に積極的になれる人がどんどん減っていってしまうとも思うのです。
マッチングアプリが本当に日本の少子化や恋愛・婚活にコミットするのであれば、今回のような騒動を軽んじることなく、丁寧に誠実に対応していってもらいたいと思います。
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