川口 美樹LoveBook編集長/婚活の鬼コーチ
恋愛・結婚・パートナーシップの専門家として書籍の出版やTVに出演。
マッチングアプリや結婚相談所業界の裏側にも精通。Twitterのフォロワーは1.5万人。(プロフィールページ)
川口
今回は、どうしても同業者に言いたいことがあって記事にしました。
恋愛相談・婚活相談を行っていると、一定の割合で『他のアドバザイザー(恋愛コンサルや相談所の仲人)にこんなことを言われたんですが、川口さんはどうお考えですか?』という質問をいただきます。
要は、そのアドバイスに納得がいっていない人が、納得のいく答えを求めてご相談くださっているわけですが、具体的にどんなことを言われたことを聞いてみると、まぁ的外れなことを言っている人の、なんと多いこと。
川口
僕は、そのたびに憤りを感じます。
幸福度の割合の中で割と大きな比重を占めるであろう「パートナーシップ」について、どうしてそんな適当なことが言えるの?と疑問に思ってしまうのです。
など、ひどい事例は無限にあります。
川口
そして、そう言う人に限ってフォロワーが多かったりするんですよね…
そこで今回は、ふざけたアドバイスをしてお客さんを困らせている恋愛アドバイザーに対して、僕がいつも不満に思っていることをぶっちゃけたいと思います。
このページの目次
川口
とにかく勉強をしてなさすぎる
恋愛や結婚についてアドバイスをする人間の責務として
くらいは勉強している必要があると考えます。
川口
いまだに「男性脳・女性脳」を論拠に持論を展開している人を見ると頭がクラクラしてきます。
男女の行動や思考の違いほとんどを、脳の性差で説明しようとすることを"ニューロセクシズム"といい、近年科学者の間で強く問題視されています。
「男性の脳と女性の脳は違う」という項目の他、
なども“Neuromyths”(神経神話)として、OECD(経済協力開発機構)に否定されています。
川口
「こんな私もできたから、あなたにもできる」は無根拠に等しいです
恋愛のアドバイスを仕事にしようとする人の大半が、「過去に恋愛で苦労した経験があり、それを乗り越えいま、そのメソッドを他の困っている人に共有したい」という動機で始めています。
その動機そのものは批判されるべきものではないのですが、問題は解決策が「私が過去にうまくいったこと」でしかないことです。
自分一人でしか検証していないことを、さも全人類に通用するかのように錯覚している人があまりにも多い。
「いや、このメソッドは私の受講生たちがその有用性を立証してくれている」
そう反論される方もいますが、受講生の恋愛がうまく行ったことと、そのメソッドが特別有用であることを論理的に説明するのは困難です。
なぜなら恋愛の成否はかなり属人的であり、「その人だから」「その相手だったから」うまくいったと言えるケースが極めて多いからです。
川口
本当に、そのメソッドが有用なら、それを実践した人が全員うまく行っていないとおかしいですよね?
でも実際はそうはなっていないわけです。
コミュニケーションは、白か黒かの極端なところに正解があるわけではなく、間のグレーなグラデーションの中に存在します。
「人による」としか言えないものを、「誰でもできる」と主張するのは誠実ではないと僕は考えています。
中には、あえて極端なことを言って炎上を狙って認知度を高めようとする人もいます。
なぜ信用を失ってまでそんなことをするのか?
それは、炎上マーケティングがアンチも増えやすい一方で、熱狂的なファンが増えやすいからです。
「n=1の成功談」を神格化して、信者を囲うために意図的に炎上を起こしているわけですね。
これをやられると、その極端さゆえに、自分に自信がない人は「わたしにはこんなことできない=恋愛がうまくいかないんだ」と誤解をうむし、無駄に傷つくし自分を責めてしまうので、本当に良い迷惑だと思っています。
これは特に結婚相談所(ないしはそれに類するサービス)の仲人に言いたいことなんですが、
「あなたにはもっとこういう人がいいと思うの」という遠回しな言い方で、本人の希望しない相手をバンバン勧めて、間接的に本人の希望を打ち砕くのをやめて欲しい。
もちろん、お客さんが自分の婚活市場価値を客観的に判断できず、自分とは到底釣り合わない異性を高望みしているケースもあるでしょう。
でも、だとしたら「あなたの理想のためには、これぐらいの努力が必要だけど、本当に努力できる?」とロジカルに説明した上で、コミットメントをとるべきです。
目標に対して正確なアプローチと必要な努力を認識させるのが「コーチ」としての最低限の役割です。
結婚相談所のイメージは近年よくなりつつあるものの、まだまだ「最後の砦」のように思われていることも多いです。
お客さんは、そんな「最後の砦」にビビりながら、それでも勇気を持って高いお金を払って入ってくるわけですよね?
その人が、「こういう結婚がしたいんです」と出してきた条件を、自分たちの「成婚」という実績のために押しつぶさないで欲しいんです。
自社の成婚率をあげたいなら、お客さんの希望を落とす努力をするのではなく、お客さんの希望を実現させる努力をすべきです。
川口
結婚相談所選びのコンサルをしてて思うのは、
とにかく、婚活ユーザーさんのテンションがとにかく暗い
「自分の希望は高望みって言われるんじゃないか」とか「自分を選ばれるに値する人間だろうか」とか、すごく不安でいっぱいです。
その道のプロなら、
のコンセンサスを取った上で、そこに向けて達成のプランを練るべきではないのですか?
いろいろ言いたいことはあるでしょうけど、
川口
だったら、あなたはなんでその仕事を選んだんですか?
と問いたい。
しんどい仕事であることなんて、働かなくてもある程度想像はできたはずですし、自分に向かないならとっととやめたらいい。
それでも続けているのは、『人生のパートナーを見つけるお手伝いをする』というミッションに惹かれているからではないのですか?
「とっとと妥協させて、成婚できそうな人と会わせよう」なんて思いながら仕事してて楽しいんですか?
以上、川口が同業の恋愛アドバイザーに物申したいことTOP3をお送りしました。
恋愛や結婚は、人の自己肯定感や人生さえ大きく変えるジャンルです。
人間についての理解を深め、様々な事例を収集し知識を身につけた上で、その人の人生を妥協させるのではなく、最大化させる導き手になるべきだと僕は考えています。
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