川口 美樹LoveBook編集長/婚活の鬼コーチ
恋愛・結婚・パートナーシップの専門家として書籍の出版やTVに出演。
マッチングアプリや結婚相談所業界の裏側にも精通。Twitterのフォロワーは1.5万人。(プロフィールページ)
どうせ結婚するなら、高収入・高学歴のハイクラス男性と結婚したい!
結婚を考える女性なら、誰しもが考えることではないでしょうか。
一般的には「高望みだ」と揶揄されるので、その希望を公言する人は少ないでしょうが、男性が女性に「若さ・清純さ・奥ゆかしさ」を求めるのと同じように、「どうせならいい条件の人と結婚したい」と願うのは自由ですし、当然のことです。
川口
しかし、世の中にはそんな女性をカモにして、"あこぎ"な商売をしている結婚相談所があります。
それが
ハイクラス専門の結婚相談所
です。
川口
ここがまた闇が深いのよ…
もちろん、「ハイクラス専門」を謳っている結婚相談所が全部悪徳である、と言うつもりはありません。
しかし、「うちに入ればハイクラス男性と結婚できますよ」という文句で勧誘している相談所が存在するのは事実であり、その相談所に騙されてしまう女性がいるのも事実です。
実際に、僕のところにもこんな相談が届いたことがあります。
川口様
いつもとても含蓄の深いツイートありがとうございます。
香織と申します。今年27歳になりました。
結婚相手と出会うため、マッチングアプリと結婚相談所を利用しようと思い、資料請求等を行っているところです。
以前川口様のツイートの中に、クラブオーツーのような高学歴専用の相談所はやめた方がいい、というものを拝見いたしました。
こちらについて、どのような点からやめた方がいいと思われたのでしょうか?
多数ある結婚相談所の中で、どこを頼りにして歩いていけば良いかわからずにおります。
是非御教授いただきたいです。
何卒よろしくお願いします。
川口
結論から言うと、ハイクラス専門の相談所のほとんどは、自社会員の入会審査基準を厳しくしてるだけで、結局使うシステムはIBJで他の相談所と一緒なんです。
そして、そこに入会した女性が、その選りすぐりの男性自社会員と付き合える保証は全くないのです。
この記事では、ハイクラス専門の結婚相談所を検討している人に向けて
をしっかりと解説していきます。
川口
果たして、自分がハイクラス専門の相談所で結果を出せる人間なのか?
そんな視点で読み進めてもらえればと思います。
このページの目次
川口
まずは、ハイクラス専門の相談所の仕組みについて理解を深めましょう。
「ハイクラス専門」をアピールしている相談所は、単純に「男性の入会基準が厳しくする」ことによって、ハイクラスな会員を獲得することを実現しています。
例えば、ある相談所では
という入会条件を設けています。
中には、「原則、年収600万円以上ないと無理です」という厳しい設定をしているところもあります。
川口
そんなに厳しい条件だと、男性が集まらないのでは?
と思うかもしれませんが、ほとんどのハイクラス専門の相談所では、料金を「かなりの優遇」をすることで男性を集客しています。
ハイクラス専門の相談所にとって、ハイスペ男性は「商品」です。
その「商品」さえきちんと仕入れられていれば、その「商品を買いたい女性=お客さん」は勝手に入ってきます。
川口
つまり、ハイスクラス専門の相談所にとっては、「いかにしてハイスペ男性を確保するのか?」が至上命題になるわけです。
そこでやるのが「びっくりするくらいの値引き」です。
女性からは初期費用で20万円くらいとっていても、男性からは3万円しか取りません、みたいな相談所もあります。
ハイスペ男性の具体的な”仕入れ先”としては、自社会員の紹介や、婚活パーティー参加者からのリクルートなどがメインになっています。
さて、そうなると考えて欲しいのは入会してくる男性会員の"意識"です。
ハイスペ男性からすれば、入会金の数万円など大した出費にはなりません。
加えてIBJなどの「お見合いから3ヶ月で結婚するかどうかを決めてくれ」といった厳格なルールもない相談所であれば、ただキレイな女性を紹介されるだけを期待して入会してくることもあります。
となれば、結婚に対して本気じゃない男性も結構な割合で入会してくることになります。
「入会金も安いし、キレイな女性を紹介してもらえるなら、とりあえず入っておくか」という感覚の男性会員も多いのです。
川口
ここが、女性が見落としがちなハイクラス相談所のワナです。
職業も年収も保証されているので、マッチングアプリでハイスペを狙うよりはよっぽどマシです。
しかし、それでも「本気で結婚を考えている」女性にとっては、この点は大きなデメリットでしょう。
そもそも、ハイスペ男性からすれば、結婚相談所に入会する理由がほとんどありません。
なぜなら彼らは、その辺の合コンやパーティーに参加すれば、相手など一瞬で見つかるからです。
年収証明を出して東カレデート(港区御用達のマッチングアプリ)にでも登録すれば、可愛い女性・キレイな女性にわんさか出会えます。
川口
そんな人が、わざわざ高いお金を払って、結婚相談所に来ると思いますか?
もし、ハイスペ男性が「結婚相談所にお世話になりたい」と思うタイミングの多くは、
お金目当ての女性との出会いにうんざりして、真剣な交際を求めている時です。
そんな人が、高収入男性との出会いを希望している女性をメイン顧客にしている、「ハイクラス専門の相談所」に行くでしょうか?
散々ステータスで判断されてきた人が、またステータスで判断されるような場所に積極的に行くとは考えにくいですよね。
川口
つまり、結婚に真剣なハイスペ男性は「ハイクラス専門の相談所」には入らないんです。
ハイクラス専門の結婚相談所には確かにスペックの高い男性会員が存在します。これは事実です。
しかし、その男性会員たちがみんな結婚に対して真剣であるのか?というとそうでもない、ということは知っておかなければなりません。
また、男性会員の費用が優遇されていることによって、活動中の男性会員の婚活真剣度が下がってしまうというデメリットがあります。
例えば、ある相談所では、ハイクラス男性にかかる費用が
の3つしかなく、大きな初期コストも月会費もかからないプランを設けています。
お見合い料は、実際にお見合いが成立した時のみかかり、成婚料は成婚できた時にのみかかる、完全成果報酬というわけです。
川口
このプラン、男性にはとても魅力的ですが、女性には困った点があります。
男性からすると月々のランニングコストがかからないため、気になった女性が紹介された時だけお見合いを申し込めば良いということになります。
放っておいても女性からの申し込みは来続けるので、よほど婚活に真剣な男性でない限り、自ら積極的に申し込みをしなくなってしまうのです。
一方で、ハイクラス専門の相談所では女性の月会費が2万円以上かかります。
ゆえに、なんとか成婚まで持っていこうと必死です。しかし相手の男性の本気度は低い。
すると男女の間で結婚に対する熱量のバランスが悪くなってしまうのです。
川口
しかし、女性は初期コストも20万円近く取られていますから、辞めるに辞められません。
結果、真剣度の高い男性に会えないまま、高い月会費を1年も2年も払い続けている女性が出てきてしまいます。
しかしこの女性は、結婚相談所からすれば言い方は悪いですが「金の生る木」です。
淡い期待を持ち続けてくれていた方が、相談所は儲かるというわけです。
加えて、男性に成婚料を払わせる代わりに女性の成婚料を無料にしているところもあります。
川口
サポート有りで「成婚料が無料」は女性にとっては嬉しい条件。
これによって女性の入会を促進しているわけです。
ハイクラス専門の相談所の料金体系にも、「商品である男性会員をたくさん仕入れて、顧客である女性会員からたくさん儲けましょう」という意図が感じ取れるのが、実に恐ろしいところです。
また、インフィニ・青山結婚予備校は「エグゼクティブに特化」と謳い女性会員を集客していますが、実は「結婚力up」のためのセミナーを別料金で開講しています。
川口
こういった仕組みもハイスペ男性を商品に、女性からの料金を収入源にしている可能性がありますね。
とはいえ、何も全てのハイクラス専門の相談所が悪徳業者である、という話ではありません。
本当に全ての会社が悪徳であれば、「ハイクラス専門」というジャンル自体が廃れて絶滅しています。
中には、料金体系こそ男性優遇ではあるものの、ハイクラス男性と結婚したい!という女性の要望に真剣に応えようと運営している会社もちゃんと存在します。
川口
そこでここからは、真っ当な運営をしているハイクラス専門の相談所の事例を使って、どのくらいの予算で何人くらいのハイスペ男性と会えるのか、そのシミュレーションを行っていきます。
具体的なシミュレーションに入る前に、一般的にハイスペ男性がどんな女性を選ぶ傾向にあるのか、その前提条件からお伝えしましょう。
自分が「ハイスペ男性に選ばれる女性の特徴」に当てはまるなと思うなら、成婚できる確率は高く、当てはまらないのであれば、成婚できる確率は低いと思ってください。
LoveBookでは、過去にフォロワー数5万人越えのビジネスインフルエンサーであるマルコさん(@marco_biz_man)にも、どういう女性がハイスペ男性に選ばれやすいのかをインタビューしました。
より具体的な条件を知りたい人は、こちらの記事もご参照ください。
加えて結婚相談所に入会する男性は、さらにお相手の女性の条件を厳しめにみている、ということを知っておきましょう。
男性会員の半分を医者が占める「誠心」という相談所では、年収1,000万円以上の会員が約7割を占めています。
画像出典:http://seishin.net/data.html
少し人数が少ないとはいえ、割合としては、とても魅力的な割合ではないでしょうか?
なお「誠心」の会員数は、2020年12月時点での男女500名ほどずつです。
川口
公式HPなどには公開されていませんが、問合せから確認した数字なので間違いありません。
「誠心」では、毎月郵送されてくる10〜15名の異性会員のプロフィールシートを見て、会ってみたいと思う人がいればコンタクトを取る、という仕組みになっています。
実際に会うとなると、月会費22,500円(※)とは別に、申し込み料が1,100円/人・お見合い成立料が5,500円/月がかかります。
ですから、仮にプロフィールシートの中の8人に申し込みをし、3人とのお見合いが成立したら、その月のコストは
月会費22,500円+申し込み料8,800円+お見合い料16,500円=47,800円/月かかるというわけです。
入会時にかかるお金は198,000円(※)ですので、このペースで10ヶ月間活動したら、最終的に合計で676,000円がかかります。
これで出会えるのは36人です。
10ヶ月で36人と出会えればその中の一人くらいとは結婚できるだろう、と思えるなら検討してみても良いでしょう。
(※)男性の場合は、年収や職業などにより料金に「かなりの」優待がありますので、男性の活動費はグッと安くなります。
また「誠心」会員同士での成婚の場合は成婚料がかかりませんが、IBJの検索システムを使い他社会員と成婚した場合には、成婚料が別途20万円(税抜き)かかります。
クラブオーツーは男性の入会基準に「大学卒以上で、社会的に確かな職業に就いていること」と「人柄」を設けており、会員の質は担保されています。
しかも「誠心」のように男性会員の「ものすごい割引」がないので、男性の結婚への真剣度も高く、年収700万円以上の会員が65%を占めています。
こちらも、「誠心」同様に、
の2つから出会いを作れます。(2は公式HPには載ってないプラン)
自社会員の数は、およそ1700名ですので
ハイクラス専門の相談所のデメリットがカバーされるじゃん!
川口
と、言いたいところなんですが、そうは問屋がおろしません。
1のプランの場合、月に2人しか紹介してもらえず、お見合いするごとに1万円かかります。
入会基準が厳しいので、「この人には会いたくないな…」と思う人を紹介される可能性は低いですが、
川口
お見合い候補を月に2名しか紹介されないのは、ちょっと少なすぎますね。
それに加えて、自分が申込されてOKした人数と、パーティーで知り合う人が月に会える人数の限界となります。(パーティー参加は別途料金)
仮に月2人のお見合い、月1回のパーティー参加(一万円)を10ヶ月継続して成婚すると、合計775,000円の出費になります。
「会える人数が欲しいならIBJを使うプランはどうですか?」、と提案されますが、だったら最初からIBJ加盟店に入ったほうが、お見合い料もかからないところが多く、会員の質も全く同じなので、圧倒的にコスパ的が良いです。
「ハイクラス専門の相談所」に行かなくても、ハイスペ男性と出会う機会は一般の結婚相談所にもあります。
例えば、IBJラウンジメンバーズは、男性の84.2%が年収500万円以上、61.9%が年収600万円以上です。(自社会員のデータ)
自社会員の会員数は6,000名ほど、IBJのシステム全体では67,000人の会員にアクセスすることができます。
IBJのルールで活動していますから、全員が「お見合いから3ヶ月以内で結婚するかどうかを決める」ルールに同意している、結婚本気度がかなり高い人たちが集まっています。
となれば、10ヶ月活動して成婚したら、合計金額は624,500円となります。
またIBJラウンジメンバーズは自社会員同士のマッチングも積極的に行っており、自社成婚の40%は自社会員同士の成婚です。
ハイクラス専門の相談所のように年収の高い男性会員との引き合わせも行ってくれ、予算が上の2社とほとんど変わりません。
しかもハイクラス専門の相談所とは違い、年間で約250名にアプローチができるので、成婚できる可能性も高くなります。
川口
だから、どうせハイスペ男性を狙うなら、IBJラウンジメンバーズでいいんじゃないの?と僕は思ってしまうんです。
以上の理由から、ハイクラス専門の結婚相談所に向いている人は、次のような人だと言えます。
そういう人なら、ハイクラス男性を頑張って集めてくれている、という手間に対して高い料金を払うだけの価値があるでしょう。
一方で、こんな人はハイクラス専門の結婚相談所には入らない方がいいです。
川口
特に、ハイスペ男性にリードしてもらいたい、という幻想を抱いている人には絶対に無理です。
婚活市場は、圧倒的に女性が多い市場です。
その中で、レアで人気のハイスペ男性と結ばれようと思ったら、自分からどんどん仕掛けに行く積極性・主体性がないとハイスペ男性に選ばれることはないでしょう。
世の中、リスクの無いリターンはありません。
条件のいい男性と結婚したい人は、外見やコミュ力、わがままなハイスペ男性を包み込む人間的な器を磨いていかなければなりません。
『それでも私はこう年収男性と結婚したいんだ!』という人はぜひ挑戦してください。
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